ECの基本、モール型とショッピングカート型の違い。

ECにおける「モール型」と「ショッピングカート型」の違いについて解説していきます。

ECとはElectronic Commerce(エレクトロニック コマース)の略称で、日本語では「電子商取引」です。
インターネット上で行われる売買の総称となります。

Amazonや楽天など複数のお店が集合したタイプをモール型と言います。
あるいは、お店やブランドごとの独自のネットショップをショッピングカート型と言います。
どれもECサイトですがそれぞれ違いや特性があります。

買う側のときはあまり気にしないと思いますが、売る側の立場になったときにECについて考えることが出てきます。 いざネットショップを作ろうにも方法が沢山あり、自分の商品・商材に適した販売方法がどれなのか判断が難しいものです。

モール型のECサイト

モール型とは1つのECサイトの中に複数の店舗がある形式です。

現実世界でのショッピングモールと同じで、1つの大きな商業施設に色々なブランドやメーカーのお店が入っている状態です。

具体的には、Amazon・楽天・Yahooショッピングなどがそれにあたります。

モール型に出店するメリット

モール型に出店する一番のメリットは集客力です。
初めから人が沢山集まっているところにお店や商品を出すわけですから、すぐにお客さんに見つけてもらえるわけですね。

モール型に出店するデメリット

モール型のデメリットは出店料が高いことです。
Amazonの場合は月額4,900円 + 販売手数料がかかります。あるいは、毎月49点までの小口出品プランでは、1商品につき100円の出品料+販売手数料になります。
楽天の場合には、最も安いプランでも月額19,500円+売り上げの3.5~7.0%がシステム利用料としてかかります。

この他にもモール型に出店するには審査などのハードルもあります。

このことから、モール型は趣味の延長や個人での出店には向かず、主にはメーカーや小売店など企業の出店がほとんどです。100万単位での月商が見込める場合の選択肢となってきます。

各モール型ECの出店用ページ

ショッピングカート型のECサイト

ショッピングカート型とは、お店ごとに独立した販売サイトがある形式のことです。

少し詳しく説明すると、
ECサイトを作って売買をするために必要なシステムを提供してもらい、それを使って独自の販売サイトを作るという形式です。

ECサイトに必要なシステムというのは、商品を買い物カゴに入れる機能や、その料金計算、顧客情報の管理システムなどで、決済システムも一緒になっていることがほとんどです。これらを使わせてもらえるのがショッピングカートで、ASPカートとも呼ばれます。

ASPとは…Application Service Provider(アプリケーションサービスプロバイダ)の略称で、インターネットを介してソフトウェアやそれが稼働する環境を提供するもの。

説明すると小難しくなりますが、実際には非常に簡単に利用できるサービスが多く、数分でECサイトを公開できます。

ショッピングカートで出店するメリット

ショッピングカート型のメリットは独自サイトを持てることと手軽さです。
独自サイトを持てるということは、ブランドのアピールができ、ショップや商品を見せたいように見せれます。ブランドや世界観が重要な商材においては肝心なポイントですね。
また、基本無料でかかるのは販売手数料だけというサービスもあります。
操作も手軽でサイト公開まで数分でできます。

ショッピングカートで出店するデメリット

ショッピングカート型のデメリットは、集客の難しさと、あまり大規模なECサイトは作れないことです。
独立したECサイトですから、アクセスを自分自身でSNSや広告を利用して集めるしかありません。
また、サイトの規模やカスタマイズにも制限があり、例えばヨドバシドットコムのような大規模のECサイトは作れません。

ショッピングカート型に向いている商品・商材
小規模から中規模のショップに向いています。個人で制作販売する商品や、商品数がある程度限られたショップです。食品やオンラインチケットの販売も可能です。

ショッピングカート型のサービス一覧

独自の大型ECサイトを作りたい場合

モール型とショッピングカート型の解説をしてきましたが、これだけでは「独自に大型ECサイトを作りたい」場合にどうしたらいいか判らないですよね。

独自の大型ECサイトとは大企業の独自ECと考えてほぼ間違いありません。
例えば以下のようなサイトです。

伊東屋オンラインストア
スクウェア・エニックス e-STORE
三省堂WebShop

このような独自でありならが大規模なECサイトを作るには、それを作れるBtoBのEC構築企業へ依頼することになります。

もちろん個人向けではないですし、費用も数十万~数百万という規模になります。

独自の大型ECサイトが作れる企業

まとめ

ここまでご紹介したECの選択肢をまとめると以下のようになります。

■個人でオリジナルのECショップを作りたい
→ショッピングカートの無料プラン

■小規模企業が独自のECショップを作りたい
→ショッピングカートの有料プラン

■集客力が欲しい、毎月100万単位の売り上げを狙いたい。
→モール型に出店

■中~大企業が独自の大型ECサイトを作りたい
→BtoBのEC構築企業に依頼

4分割にするとこんな感じだと思います。
実際にはショッピングカートの中にも企業向けのサービスがあったりと、色々な選択肢がありますので、各サービスの詳細を見てみたり、無料でできるものは実際に登録して使ってみるのがおすすめです。

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