デザイナーが「一種外務員資格試験」に合格した話

私はデザイナーですが、とある経緯から「外務員資格試験」を受験し合格しました。

この記事では、合格までの勉強時間や勉強方法、実際の試験がどのような様子だったかなどをご紹介します。

しかし、合格のためのHow toというわけではなく、あくまで日記的な読み物として捉えて頂ければと思います。

一種外務員資格試験とは

証券外務員になるための資格で、証券(株・債券・投資信託)などを販売するのに必要なものです。
一種・二種とグレードがあるのは取り扱える証券に違いがあるためで、一種であれば全て取り扱えます。

資格や試験の詳細は公式のサイトを見るのが間違いないですね。

・資格の概要はこちら
外務員資格試験制度 | 日本証券業協会 (https://www.jsda.or.jp/gaimuin/shiken.html)
・試験の概要はこちら
外務員資格試験・金融商品取引業基礎試験 | プロメトリック (http://pf.prometric-jp.com/testlist/jsda/jp/)

外務員資格試験を受けることになった経緯

金融系の企業に就職したためです。もちろんデザイナーとして。

金融系だからと言ってデザイナーにこの資格が必要なのかと言われると、実務的には必要無いと思います。しかし、昇進や昇格の条件となっているのです。

金融系企業でもエンジニアなど色々な職種の方がいると思いますが、基本的な企業の制度としては「銀行員のための制度」として出来上がっているため、昇進昇格の必須資格として設定されているためです。
(もちろんすべての金融系企業がこのような制度というわけではないと思います)

ただ、この事情を差し引いたとしても最低限の知識をつけるためにも資格取得に挑みました。

勉強前に持っていた知識と経験

これから学習時間や方法をご紹介しようと思いますが、これは元々持っている知識や経験によって変わるので、私の場合を紹介しておきます。

勉強前から持っていた知識と経験
  • ネット証券で投資信託や個別銘柄の売買をしたことがある
  • 成行、指値、PBR、PERなどの株取引に関する知識はある

このぐらいの状態から勉強を始めました。

そのため、株や投資信託のあたりはすぐ頭に入ってきますが債券とかは初めて知ることが多いような状態です。

全くゼロの状態からですと、学習時間等はもう少しプラスで考えた方がいいかと思います。

学習時間について

私の場合は約一か月間勉強をしました。
きっちり時間を決めて勉強いたわけではありませんが、平均して平日は1時間、休日は3~5時間程度です。
合計50~70時間程度だと思います。

学習方法について

こちらの参考書を使って勉強しました。
「うかる!一種証券外務員必修テキスト」
「うかる!一種証券外務員必修問題集」

うかる! 証券外務員一種 必修テキスト 2021-2022年版
出版社:日本経済新聞出版 (2021/9/16)
発売日:2021/9/16
単行本(ソフトカバー):456ページ
寸法:21 x 14.8 x 2.5 cm

Amazon

うかる! 証券外務員一種 必修問題集 2021-2022年版
出版社:日本経済新聞出版 (2021/9/16)
発売日:2021/9/16
単行本(ソフトカバー):464ページ
寸法:21 x 14.8 x 2.5 cm

Amazon

本屋で一番目立っていると思います。

やったことの順序としては、

1、テキストを最初から最後まで一読する。
この時、ノートに重要と思う部分は書き写しながらやりました。
あとから見返す目的ではなく手を動かして覚えるためです。
  
2、問題集を最初から最後まで一読する。

3、問題集に付属の模擬テストをやる→間違えたところを復習

4、ネットでできる模擬テストをやる→間違えたところを復習

こんなステップでやりました。

ネットで合格方法などを検索してみると、「最速で受かるには問題集からやる」とか「配点の多い項目からやる」といった方法もでてきます。

しかし、テキスト序盤の知識が前提となって次の項目の知識があったりするので、私として一度は最初から最後まで読んだ方がいいのではないかと思います。

やっておいた方が良いと思ったこと

・計算系の問題は公式を覚えるより出題形式を覚えた方が良い
覚える公式の数は沢山ありますが、複数の公式が1つの問題に集約されていたり、問題文にヒントがある形式もあるので、公式も大事ですが出題形式を覚えてた方が良いかなと思います。

・ネットでできる模擬テストはやった方が良い
本を見ながら問題を解くのと、パソコンの画面を見ながらマウスクリックで解くのは感覚が結構違うので、一度はネットとパソコンでやった方が良いと思います。実際の試験では電卓もパソコンの電卓を使うので、この感覚も体験しておいた方が良さそうです。

模擬テストは合格ラインを超えると自信もつくのでやった方が良いと思います。
しかし、後述しますが実際の試験の方が難しかったように感じました。

実際の試験会場の様子

私の場合、横浜のとある試験会場で受験しました。ビルの一室という感じです。

毎日やっている試験だから全く人がいないのではと思っていましたが、同じ時間帯に8名程度はいました。
後で気づいたのですが、色々な資格試験を取り扱っている会場のようで、それぞれ受ける試験が違うため、それなりに人がいたわけですね。色々な試験を請け負っている会場ということです。

会場に入ると受付で本人確認をします。
その後、設置されたロッカーに荷物をすべて入れます。スマホはもちろん腕時計等も全部しまい、持ち物は本人確認用の免許証などと、あとはロッカーのカギだけの状態になります。

禁止事項の説明では、体に書き物がある場合試験に関係ない内容であっても失格とありました。

また、筆記用具は紙とシャーペンを渡されるので計算等にはこれを使います。終了時にこれらは回収され、何も書いていなくても回収という説明がありました。

試験会場で安心した2つのこと

1つ目は、遮音用のヘッドホンが付いていたことです。イメージとしては射撃する人やヘリコプターに乗っている人がつけているあれですね。それよりは簡易なタイプのものでしたが、音はかなり遮られるのでとても集中できました。

2つ目は、パソコンの電卓に「%」が付いていたことです。ネットでできる模擬試験に付いている電卓には「%」が無かったので本番でも無いものと思っていましたが付いていました。
他にも、チェックを入れておいた問題を後でもう一度見直すという機能がありました。最後に時間が余ったらもう一回考えたりできるものですね。

実際の試験内容の感想

正直なところ2つの模擬試験よりも本番の方が難しかった印象です。

「計算問題が配点が高く重要」という認識を強く持っていたので、これは落とさないように準備をしていましたが意外と計算問題が少なく、その代わりに文章の5択問題が多かったように思います。

模擬試験が合格ラインを超えていたからと安心できるものではないなと思いました。

結果的に合格していたので良かったのですが、受験後に絶対に受かっていると確信できる感じではなかったです。

その他に全体を通して感じたことなど

計算することに慣れるのに時間がかかる

実際にやる計算は単純なものですが、例えば小数点以下の割り算だったり、割合を求めたりという計算が学生の時以来だったので、これに慣れるのに少し時間がかかりました。
普段から計算をやっている人なら大丈夫だと思います。

試験の後半がだいぶ疲れてくる

試験時間は160分なので2時間40分もあります。終了したら退室していいのでスラスラ解けるなら1時間ちょっとで終わると思いますが、それなりに考えながらやると2時間ぐらいはかかるかと思います。
短時間で多くの文章を読むことになるので、それなりに疲れてきて、後半になると集中力や慎重さが落ちてくるので、体力面も万全にして挑んだ方が良いですね。

参考書の入手方法について

実際に使ったこちらの参考書は、テキストと問題集の両方を買うと5000円近くになります。

しかし、メルカリではその半額ぐらいで売っていたりするので一度探してみるのもいいかと思います。合格したらまた売ってしまうこともできます。時間が経つと次の年度のバージョンがでて古くなってしまうのですぐやってすぐ売ってしまうのがいいですね。

うかる! 証券外務員一種 必修テキスト 2021-2022年版
出版社:日本経済新聞出版 (2021/9/16)
発売日:2021/9/16
単行本(ソフトカバー):456ページ
寸法:21 x 14.8 x 2.5 cm

Amazon

うかる! 証券外務員一種 必修問題集 2021-2022年版
出版社:日本経済新聞出版 (2021/9/16)
発売日:2021/9/16
単行本(ソフトカバー):464ページ
寸法:21 x 14.8 x 2.5 cm

Amazon

この記事をシェアする

  • Twitterにシェア
  • facebookにシェア
  • LINEにシェア
  • POCKETにシェア